渥美清没後20年の夏

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 今年渥美清没後20年。ちなみに8月4日が渥美清の命日で、8月27日は寅さんの日だそうだ。
 今夏は渥美清に関する特集番組とドキュメンタリードラマを視聴し、渥美清に関する本を多く読んだ。
 最初に読んだのが、先日ドラマにもなった小林信彦の『おかしな男 渥美清』。渥美清と親しかった(晩年は疎遠)著者の記憶・記録による渥美清との思い出話であるが、その視点はどこか冷たい。著者が渥美清を友として受け入れていないのだ。なんとなく渥美清を教養のない者として見下している。渥美清を、自分があたかも教養があるように見せようとして気取っている、というようなことも書いている。ちょっとひどい。寅さん風に言うなら「小林、てめえ、さしずめインテリだな」といったところ。私が思うに、おそらく著者は渥美清に憧れと劣等感を持っていたのではないかと推測する。
 この本には他に、ある先輩喜劇人にいやがらせを受けていたなど驚く裏話も多くあった。
 あまりに読後感があまりよくなかったので、さらに他の渥美清に関する本を読むことにした。
 14年間も付き人だった篠原靖治氏と、晩年の8年間、個人的に親しくしていた芸能記者・寺沢秀明氏の二人の見た渥美清は、教養があり人情味たっぷりの人物像に書かれている。そして寅さん以外にはもうなれない渥美清の苦悩と、病気と死の不安と戦う姿がそこにあった。
 小林信彦が距離を置いたところから見た“渥美清”と、すぐ傍に付き添い、少し贔屓目で見た“渥美清”、いずれも本当の“渥美清”だろうが、これらを合わせて浮かび上がってくる渥美清像に私なりに折り合いをつけることができたので、ようやくすっきりとして『男はつらいよ』シリーズをこれからも観続けることができる。

雑誌『Tarzan』・『これが世界の一流品』イラスト

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 雑誌『Tarzan』(マガジンハウス)で連載している『これが世界の一流品』ページのイラストを描かせていただきました。
 毎号、逸品を選び紹介するページで、左ページが取材本文と写真、右ページが勝手に作る広告風のポスターぺージである。今号で紹介するのは「ダクトテープ」。ただの粘着テープと思いきや、実はすごく様々なシーンで役に立つ優れものであり、なんとあのアポロ13のトラブルには無くてはならない救世主になったそうだ。このちっぽけな粘着テープが、3人の宇宙飛行士の人命と大国アメリカの威信と巨額の予算を投じた宇宙開発計画を救ったとは……。
 担当編集者からの依頼には、粘着テープを紹介するのにあたって、そのギャップを面白く左右のページで出すのが狙いであることと、アポロ13の発射シーンは「大げさ」「迫力」「わかりやすさ」を念頭に置いたうえで自由に描いてもらいたいということだった。

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『Tarzan No.701』は8/10発売。

↓なんと表紙イラストはタケウマさん!
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