わからんと言え!

 先日テレビを見ていたとき、芸人コンビの博多華丸・大吉の華丸氏が笑いのプロフェッショナルとして「笑い」について訊ねられた際、まわりがどんなタメになる名言が出てくるかと待ち構えているなか、「笑いのことはわからん!」と博多弁なまりの大声で吐き捨てたのが、私には非常に気持ちよく、かつ面白かったので大笑いしたのだが、それを一緒に見ていた妻がこちらに向くなり、「誰かに絵のこと訊かれたら『絵のことはわからん!』て言わなアカンで」と厳しい表情で言うのである。

 それはおそらく私が日頃、自分のことは棚に上げて、他人様の絵についていちいち批評をするものだから、偉そうに分かったことを言うんじゃないという意味の忠告だろうと思われる。よくもまあ、私の悪いところをチェックして覚えているものだと感心する。

 私自身も、時に少々感情的になって、自分の言ったキツイ言葉に、ちょっと言い過ぎてしまった、言わなければよかった、と内省することがある。

 しかし、である。私の口から出るのは批判ばかりではない。私は、つまらない絵にははっきりとつまらんと言っているが、良い絵にはちゃんと良いと言っている。つまり自分が感じた正直な感想を言っているのだ。どれほど自分のことは棚に上げているとしても。(そこんとこだけ今後注意しようと思う)